【防災の豆知識】災害スイッチと認知バイアスの関係

『災害スイッチ』って言葉、みなさんご存知ですか!?
「防災スイッチ」や「避難スイッチ」と呼ばれることもありますが、ここでは「災害スイッチ」としてお話ししていきます。
災害スイッチとは
みなさんも、実はこれまでの生活の中で何度かこの「災害スイッチ」を入れているはずです。
例えば、天気予報で「大雨警報」が発令されたら、『あ、ちょっと、今後の天気に注意しておこうかな・・・』や
自分の住む地域に台風の直撃情報があれば、避難の準備や防災備蓄品の確認をしておこうと考えた経験はありませんか!?
このように、災害スイッチとは日常生活から災害モードに、思考や行動を切り替えるスイッチのことです。
そして、この災害スイッチを入れる時に判断ミスがあると命に危険を及ぼす場合があります。
なので、判断ミスを防ぎ『自らの命、大切な人の命を守るため』にもこの記事を参考にしてみてください。
認知バイアスについて

災害スイッチを適切なタイミングで入れるには認知バイアスというものを知っておく必要があります。
それでは、認知バイアスについて説明していきます。
認知バイアスを簡単に説明すると思考や行動に偏りが生じることです。
どうやら人間は、生きていく上で物事を自分に都合が良いようにバイアスをかけて認知する傾向があるそうです。
そして、防災心理学においては、以下のような認知バイアスに注意しておく必要があると言われています。
- 楽観主義バイアス
- 正常性バイアス
- 確証バイアス
- 集団同調性バイアス
それでは、それぞれ説明していきますね。
楽観主義バイアス

楽観主義バイアスとは『自分だけは大丈夫だ!!』と認知してしまうことです。
要は「自分に都合よく楽観的に考えてしまう」のですね。
例えば、今後、数十年のうちに南海トラフ地震が発生すると言われています。
当然、日頃からの備えをしておかないといけないのは言うまでもありません。
しかし、『自分が生きている時代には、そんな大きな地震は起こらないだろう』と考えて、何も備えをしないなどは楽観主義バイアスがかかっていると言えると思います。
正常性バイアス
正常性バイアスとは、『このくらいは正常の範囲だろう』と認知することです。
自分にとって都合の悪い情報を無視したり過小評価したりするのですね。
避難する時を例にすると周りの人が逃げていないから、自分も逃げなくても大丈夫だと思う状態などです。
みなさんは経験ありませんか!?
地域で避難情報が出ていても、このくらいは大丈夫だろうと考えて避難するなどの行動を考えない状態ですね。
確証バイアス
確証バイアスとは『前回は大丈だったから、今回も大丈夫だ!』と認知することです。
自分がすでに持っている先入観や仮説を肯定するため、自分にとって都合のよい情報ばかりを集める傾向のことです。
例えば、前回も避難指示の警報が出たけれど、実際は被害は無かった。
だから今回も大丈夫に違いないと自分の記憶の中で比較的新しいケースを思い出し、それを用いて判断しようとするものです。
集団同調性バイアス

集団同調性バイアスとは『みんなと一緒なら大丈夫だよね』と認知することです。
人は物事を判断する際に、自分ではどうすべ きかわからないことがあります。
そんなとき、人はしばしば周囲にいる他人に合わせようとする傾向があります。
みなさんも経験ありませんか?
例えば、知らない土地で迷った時、どちらに行くかわからないけど人の流れが多い方向に進めば大丈夫かな?
なんて思ったりすることです。
確かに、とりあえず周りと同じことをしておけば安心感がある時がありますよね。
とは言え、これが災害時には「近所の人が避難しないから自分も避難しないでも大丈夫かな?」と考えてしまうと、その判断や行動が悲劇を生むこともあるわけですね。
災害スイッチと認知バイアスの関係性
認知バイアスを考えてみると、人間が生きていく上で悪者のように思えませんか?
でも、一概にそういう訳ではないんですよね。
認知バイアスは、日常においては『心の安定』をもたらす大切な役割をしています。
例えば、楽観主義バイアスがあることで人は楽観的になれ、小さなことでクヨクヨせず生きていけています。
正常性バイアスがなければ、日常のわずかな異変をその都度、気にしてしまい怯えて生活することになります。
このように、普段の生活では認知バイアスは決して悪者ではない のですね。
しかし、災害スイッチを入れる時には邪魔をしてしまうことがあるのです。
まとめ

みなさん、いかがでしたか!?
このように、認知バイアスについて知っておけば災害スイッチを入れる時に、『今、自分にバイアスがかかってないかな!?』と自ら問いかけることができると思います。
さらに、「自分はよく楽観的に考えてしまいやすい」などの心のクセをあらかじめ理解しておくことと良いですね。
そして、しっかりと災害スイッチを入れることができるようにしておけば、有事の際に命を守る行動に繋げることができるはずです。
災害スイッチを入れる時の参考にしてみてください。
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