令和8年9月11日、田川市の放課後等デイサービス「みらい倶楽部」様で、姉妹施設「こころ倶楽部」様と合同の感染対策BCP研修を行いました。両施設とは令和7年10月のBCP導入研修、令和8年5月の地震を想定した実動訓練に続く3回目です。この日は感染症編のBCP本編もお納めしました。

1 実施概要
⑴ 日時
令和8年9月11日(金)10時00分から11時30分まで
⑵ 会場
みらい倶楽部(田川市)
⑶ 受講者
両施設の管理者・職員9名
⑷ 形式
座学、スマートフォン実機によるBCPアプリの操作確認、映像教材の視聴
2 研修の内容
⑴ 自然災害のBCPとの違い
地震や水害は、揺れや水という目に見える相手に、職員が集まって対応します。感染症は逆です。ウイルスは目 に見えず、いつ施設に持ち込まれたかも分かりません。対応の基本は人と人を離すことになり、職員自身が気づかないうちに利用者へうつす側になることもあります。しかも、収まるまでに数週間かかります。この違いを、まず受講者との意見交換で言葉にしてもらってから、手順に入りました。
⑵ 発熱した子を見つけたときの初期対応
別室への隔離、管理者への報告、保護者と保健所への連絡、防護具の着用。
⑶ 防護具の着脱と嘔吐物の処理
着ける順と外す順を確認し、最も危ないのは脱ぐときだと押さえました。嘔吐物は半径2メートルに飛ぶ前提で、外側から内側へ集めます。当日は映像教材で確認しました。
⑷ ゾーニング
施設内を「危険・準危険・安全」の三つに区切り、隔離場所と動線を決めます。送迎車内の簡易ゾーニングも扱いました。
⑸ 送迎車の消毒
座席・手すり・ドアノブ・シートベルトの4か所。ふだんは週1回以上、発生や疑いのある時は運行後に毎回。誰と誰が同じ車に乗ったかの記録を2週間以上残します。

⑹ BCPアプリの運用確認
両施設に導入いただいている当事務所のBCPアプリを全員の端末で操作し、発動通知、安否報告、利用者情報、連絡網を確認しました。送迎先の住所からワンタップでGoogleマップの経路案内が開く機能と、防護具の着脱手順などをいつでも見返せる点が好評でした。


3 受講者の声(アンケート=受講者9名・全員提出)
⑴ 研修の評価
「今日の内容は、明日からの現場で使えそうか」に、9名全員が「とても使える」と答えてくださいました。「どちらとも言えない」「使いにくい」は0名です。
⑵ 印象に残った内容(複数回答)
ゾーニング8名、発動と第一報7名、防護具の着け方・外し方7名、BCPアプリ6名、家庭での対策5名、掲示パネル(5枚)3名。
⑶ 明日から自分が変えること(全員が記入)
ア 除菌シート・アルコール・マスクを送迎車に準備する。アルコール消毒は乾かしてから完了とする
イ 送迎車の消毒を徹底する
ウ 健康管理に気をつけ、手洗いや消毒をこまめに行う
エ 感染予防の徹底(まず自分を守る)。声掛けや家族とのコミュニケーションを深める
オ 家庭での対策(家族への呼びかけ)。利用者・自分・家族を守るため
カ できることから確実に行う。職員で2か月に1回は話し合いをする(非常勤職員も入れて)
キ 今日からできることを実行する(物品の準備等)
ク 一つ一つの事柄に認識を持ち、焦らずに行動する
⑷ まだ分からないこと・不安なこと
ア アプリの操作を、とっさのときにも行えるようにしたい
イ 初めて知ったことが多かった。アプリを活用していきたい
この2つの声には、次回以降の訓練にアプリの操作そのものを組み込み、平時の連絡や送迎でも使っていただくことで応えていきます。
⑸ 次に取り上げてほしいこと・やってみたい訓練
ア 今日の研修を実技で行いたい(嘔吐物の処理など。当日は映像で視聴)
イ 送迎中に事故に遭った場合の対応(車が川に転落した場合の脱出方法を含む)
ウ 子どもを車に乗せた状態での事故、食べ物をのどに詰まらせたとき、大きなけがをしたときの対応
エ 食中毒
オ BCPを続けてほしい
感染症は、正しい知識がないままだと、職員自身が利用者へ感染を広げる側、いわゆる加害者になり得るリスクがあります。だからこそ、まず正しい知識と手順を身につける。それが結果として自分を守り、利用者を守ることにつながります。書類で終わらせない「生きたBCP」を、次は実技で育てていきます。


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